こんにちは。
与論島で薬剤師もしている、はなアンニャー(@hanadeso3)です。
薬剤師になって、かれこれ17年くらいたちますが、昔とくらべてわたしのやってることは変わりませんが、世の中の薬剤師さんたちはすごく進化しているようにお見受けしております。やる内容がどうもちがう・・・
いつのまにやら、薬学部も6年制になってましたしね。(わたしのときは堂々と4年制)。
ここまで、(田舎で)病院薬剤師として突っ走ってきましたが、時代の流れははやーい!!知らない薬もいっぱいだ!!!
正直なところ、与論島以外で薬剤師として働く自信がミジンコもございません。
が、こんな自分でもこれだけはイケルぜ!と思っている能力があるんです。
それは、じーちゃんばーちゃんとのコミュニケーション能力。父母共働きの、ばーちゃん子の得意技ですよ。
山口で働いていた頃は、昭和を通り越して大正生まれ並みの方言を使いこなし、じーちゃんばーちゃんのハートをがっちり掴み取っていたわたしですが、与論島に来てからはいまだに、与論島の方言がわからず苦労しながらも、雰囲気でなんとかしていました。
が、今日、仕事中、ひさーしぶりにおじさんに怒鳴られて、一瞬、自分を見失いそうになったので、ブログにて反省会をすることにしました。
目次
患者確認よーーーし!!じゃなかった・・・
最近はですな、(いや、前からかもしれんけど)、医療機関では、患者さんを間違えないように、検査や診察の前に名前と生年月日を言ってもらうのが当たり前になっています。
与論島はみんな顔見知りのようなものなので、以前は顔パスみたいな感じでやってたんですが、最近、この『名前』と『生年月日』を確認するのを徹底するようになりました。
で、うちは院外処方じゃないので、診察、会計が終わって最後に、薬局に寄ってもらって、お薬を渡すんです。まぁ、病院活動の最後の砦となりますな。ここでも、『名前』『生年月日』を確認するわけです。
で、事件?が起こったのはここ。
おじさん(じーちゃんまでいかない)に、わたしが、『名前』『生年月日』を確認しようとしたら、いきなり怒られた!!
「今まで、何回名前と誕生日言わせたら気がすむんだ!!島だからおれが誰かなんか分かるだろう!?」
ここまで、問診、検査、診察・・とその度に、『名前』『生年月日』を聞かれ、イライラが募っており、最後薬局で聞かれて我慢できんくなって、お怒りになった。というのが、ことの真相です。
わたしがなんかして怒られたわけではない。
と思ってますが、説明不足だったのもあるかもしれません。そこはすいません。
けど、久しぶりに大人に怒鳴られるという行為に、一瞬フリーズしてしまい、なんも返せず、もやもやっとしてしまった自分。
その直後に来たおじちゃんに
「わかってるからね~、いつもありがとうね~」
と言われて、はっと我に返り、不覚にも感動して泣きそうになりながらお薬を渡しました。もちろん、『名前』と『生年月日』は確認しましたよ。
後から、職場の人に
「あんた、ひるまないね。自分だったらあんな言われたら凹んで、もう聞けないわ」
って言われましたけど、そこはまかせて、メンタル強めです。
確かに、わたしも来る人来る人に『名前』『生年月日』聞くの、メンドクサイと思ってますよ。
でも、与論島ってね、
・同じ苗字の人、多い
・フルネーム同じ人、多い
・あわてんぼう、多い
・顔がよく似てる人、多い
んですよ。
そして、わたしはこう見えて元たびんちゅ。
島の人、あなたのことはそれほど、知らんのですよ。
間違って、お薬渡して、走って追いかけたことも何度かありますしね。確認するようになって、それは確実に減っています。
何が言いたいかと申しますと、
職員も正直なところ、島の人間で病院に来る人は限られているなか、そのひとが誰かなんて、見たら分かるんですよ。
でも、たびんちゅの職員だっているし、お医者さんだって、たびんちゅばっかり。どこで、どう間違うか分からんのです。
しかも、同じ名前、同じ顔が多い離島の病院、安心しきってるからこそ、患者確認は必要なんです。
が、そこをもう少し上手に、説明できるようなスキルがなかった自分がいちばん悪かったことをここでめっちゃ反省したいと思います。
おじーちゃんおばーちゃんだけでなく、もっと若者にも対応できるおばさんにならねばならぬーーーー!!
反省終わり。
薬剤師、ポジティブ変換話し方講座
田舎の病院には、毎度ほぼ同じ患者さんが来てくれます。10年もいたら、患者さんもわたしの顔をおぼえてくれます。
だからこそ、話しやすくもあるし、今日のようなこともあるんですけどね。
慣れてしまったらいかんな。と反省したところです。
話が変わって、おじいちゃんおばあちゃんて、やたら自分を卑下するんです。特に、おばあちゃん。
おばあちゃんは、薬を飲み忘れることをすごく気にするひとが多いような気がするんです。
でも、それをポジティブに変換してあげると喜んでくれることを最近発見しました。
別に、薬剤師だけの話じゃないんですけど、おじいちゃんおばあちゃんとの接し方に困ったとき、使ってみてください。
「歳とって、耳が聞こえなくて」→
「薬、飲むの忘れてばっかり」→
「すっかり、ぼけてしまって」→
って、全部ポジティブに変換して返したら、ニコニコして帰っていってくれます。
多分、人を選ぶやり方ではありますけどね。若い人には通じないだろうな~。
そして、たまに怒られて喜ぶおじいちゃんおばあちゃんもいるので、人間観察は面白いです。
島の薬剤師になってみませんか?
と、今日の反省はこのへんで。
こやって、離島の薬剤師は、勉強も大事ですが、こうやって患者さんとのコミュニケーションが大事になってきます。
薬の事は薬剤師が何もかもやってくれるものだと思われています。そして、めちゃくちゃ方言で語りかけてきてくれます。最初はさっぱりわからんのですが、理解できるようになると嬉しくもあります。
他の島の方言も聞いてみたいなー。きっと、全然違うんでしょうね。
どうやっても、島は閉鎖的で、人間関係うまくやっていきたいものです。与論島だけじゃないです。
でも、島の医療を知ることはとても勉強にもなります。
何もそろってない現場で、それでもどうにかしないといけません。
人と人との距離が近い、それは患者さんだけでなく、他の医療従事者の人とも近いです。お医者さんとも近い。
離島こそ、チーム医療が大事になってくるんじゃないでしょうか?どうしても、みんなが協力しないとできないことがたくさん出てきます。
最初はとまどうことも多いですが、一度やってみるとまた世界が広がりますよ~。
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