今日は、うちの親父について書こうと思います。
親父というのは、与論島のおもしろじーさんのことではなく、わたしの実家の実の父親のことです。
この人がいなかったら、わたしは与論島に嫁には来れていなかった。
だから、今日はとーちゃんのことについて書きます。
目次
与論島に何度も来るとーちゃん
以前にも書いておりますが、わたしが与論島に嫁に行くとなったとき、うちのかーちゃんは猛烈に反対し、半年間、完全なる絶縁をされたのでした。
その間も、うちのとーちゃんは、いろんなひとに相談し、いろいろな技を試みて、かーちゃんの説得にあたってくれたのです。
じつは、本当は娘大好きのとーちゃんが一番反対したかっただろうに、かーちゃんのあまりにもおそろしい剣幕にどれどころではなかったようでした。
絶縁状態の半年間の間にも、とーちゃんは何回も与論島に来てくれました。
本当は、仕事の事が気になって、こんな遠くまで来るのは大変だったろうに。
しかも、事情が事情なだけに、観光気分にもなれないから、ただひたすら、今後の方針について話し合うだけ。交通費もかかるのに、ほんと、あの節はすみませんでした。
なぜか、半年後、突然、心の扉を開いてくれたかーちゃん。とーちゃんは、かーちゃんの姉妹が説得してくれたんだろうと思っていますが、いや、アンタのおかげですよ。
今は、ひたすら、娘のためではなく、孫のために与論島に来てくれるとーちゃん。そして、with かーちゃん。あの頃の恐ろしい顔がウソのように、今ではニコニコして与論島に遊びに来てくれます。
かーちゃんも、がんばって納得してくれて、ありがとうございました。
いまだに、素直に面と向かってありがとうとは言えないので、ここで書きます。
夢見る男、そして夢をかなえる男、とーちゃん
うちのとーちゃんは、脱サラ農業オタクです。
元々は、自動車整備工場で働き、次に自動車保険の会社で働き、いまでは定年前に脱サラして、地元でどんぐり農場という農園を始めました。
昔から、農業が好きで、会社員をしながら農業も本格的に取り組んでいました。
けど、口癖は
「自分は大学に行ってないからって、誰にも負けたくない!!」
でして、もうとにかく、会社も完璧にやるし、農業もやる!!って男でしたので、自動車保険の会社で、萩市から下関勤務(家から片道2時間)になったとき、毎日朝早くから汽車に乗って何時間もかけて通勤し、夜も遅くに帰宅し、それから農業・・・という生活をしていたので、正直、この人過労死するんじゃないかと、ヒヤヒヤしていました。本当にやばかったです。
そんなある日、定年まであと何年かありましたが、
「とーちゃん、会社辞めるから」
と聞いたときは、ホッとしました。はよ辞めちまえ!!と背中を押しました。
でも、
「おかんにはだまっとけよ」
と言われて、これは父と娘の二人だけの秘密になりました。
かーちゃんに辞めるなんて言ったら、超大暴れすることまちがいなかったと思います。
ま、結局、最終的にはばれて、とーちゃんの退職金は全部、かーちゃんに取られて、一件落着したんですが、ここから、とーちゃんの大反撃が始まりました。
若い頃の夢は、『ブラジルで農園をしたい』だったそうですが、じーさんに猛反対されて、泣く泣くあきらめたのですが、自分は今いる場所で一生懸命頑張ると決意を決めたそうです。
この言葉は、私が与論島に移住するときにも言われました。
なので、わたしは与論島でがんばります!!
そして、とーちゃんは夢をかなえて、今いる、地元長門市にどんぐり農場というでっかい農場を作りました!!
最初は、水耕栽培でねぎだけ作っていたのに、どんどん野菜の種類が増えてきているようです。
このねぎの袋詰めのバイトをしていたのは、かれこれ高校生の終わりごろです。懐かしいですなぁ・・・長野オリンピックの頃でしたよ。
これは、とーちゃんがいろいろ研究を重ねてできた、最強のねぎです。夢のかたまり。
ただいま、オーシャンマーケットにて、絶賛販売中です!!
ぜひぜひ、食べてみてほしいです。めちゃくちゃおいしいから。
レタスは、あらよっとで、すでに売り切れてしまいました。ありがとうございました。
今では、農業大学に講演に行ったり、新しいお店を作って野菜を売ってみたり、まだまだ現役バリバリの老人実業家として、人生をエンジョイしています。
最近の口癖は、
「いっぺんでいいから大学に行って勉強してみたい・・・」
すでに、逆に教えているにも関わらず、学校に行って勉強したいなんて・・・自分の興味のあることをしている場所を発見すれば、どこまでも行く男のようです。
こないだは、琉球大学のなんたらかんたらと言っていました。与論島には来ないで、沖縄に行く気ではなかろうか??
夢は、まだまだ終わりなき旅のようで、次は与論島で農業がしたいと申しております。
それは、わたしも大賛成!!野菜を自分で作れるおばあちゃんになりたいのです!!
そして、漬物作って売る!!!
与論島にいる娘は、今でも親父の背中を追う
そんなとーちゃんで、この娘ありです。
わたしが、夢追人なのは、とーちゃんのせいなのであります。
ちなみに、かーちゃんは根っからの公務員。保健室の先生。頭が固い。自分の意見は、たとえ間違っていても突き通す最強のかーちゃんです。
かーちゃんの、地道な努力を重ねる姿も見ていました。あの人は怒りんぼうだけど、ほんとうは優しいお母さんなんです。ただ、まがったこと(自分の意見から)は許せないだけなんです。
そして、保健室の先生だからなのか、けっこう人間性を見抜いてきます。だめな男は一瞬で見抜きました。本人は気づいてないだろうけど、ボソッと言っちゃうの。
わたしの人間観察好きは、かーちゃん譲りみたいです。
ちなみに、とーちゃんは完全にだまされるタイプ。
「だまされて、借金しちゃった~」
その借金の額の桁がハンパなさ過ぎて、こっちはビックリしてるのに、「もう返した」とか、あっけらかんとしてる変なとーちゃんです。
とーちゃんのかーちゃん、つまり、わたしのばーちゃんもだまされやすいタイプで、家にはいつも無理やり買わされた布団や、マッサージ機が大量にありました。着物の量なんて、すごい量が出てきてビックリしました!!
どっちかちゅーと、とーちゃん寄りの性格になってしまったわたしは、今でもとーちゃんは憧れの存在です。
なにかいつも新しい事をしようとしている、じゃなくて、新しい事をささっと、やっちゃってうとーちゃんに正直、嫉妬しています。ジェラシーです。
わたしがウジウジと時間がないだの、なんだのとぼやいている間に、あの人はどんどん、どんどん先に進んでいくのです。
とーちゃんを超えるのが、娘としての使命だと勝手に思い込んで、とーちゃんの背中を追いかけます!!
弟はいますが、現実主義とゆーか、なんとゆーか・・・
わたしと弟、性格が逆ならよかったのに、と自他共に認められています。
といっても、じつはビビリでかわいいとーちゃん
そんなこんなで、自慢のとーちゃんなんですが、ひとつ欠点とゆーか、なんとゆーか、めんどくさいところが・・・
病気という言葉に、しこたま弱い。
与論島の男の人も、そうだなと感じますが、いつもいばって自信まんまんな男の人が、いざ、体調が悪くなると、とたんに
「もうだめだ・・・」
って言い出して、あの世へ行く準備的なことをし始めるんですよね。なんか、お金をばらまことしたりとか。
こないだも、
「前立腺が治ったと思ったら、また病気が発覚した。もうだめかもしれん」
と落ち込んで、電話をかけてきたもんだから、今度はなんね??と聞いたら
「メニエール病だって」
たしかに、メニエール病はめまいや吐き気が出て、起き上がれなくなるくらいきつい病気ではありますが、この世の終わりのように電話してきました。
やっぱり、メンタルは女の人のほうが強い!!
かーちゃんは、自分の病気はなぜか隠して、自力で治そうとするんですよね・・・いつの間にか、何も言わずに入院してたりとかするし・・・メンタル強いです。最強です。きっと、上っ面だけの「大丈夫」とか言われるの嫌なんでしょうね~。
かーちゃんのように、自分の意見は(たとえ、まちがっていても)曲げない!!という鋼鉄のメンタルの持ち主がそばにいてこその、夢見るオトコが才能を発揮できるのだと、あらためて実感しました。
とゆーことは、我が実家の大黒柱とゆーか、ボスはかーちゃんということになりますな!!!
追うべきは、かーちゃんの背中???
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